Intelの新しいXeon Wシリーズ「Granite Rapids-W」が発表され、ワークステーション市場がザワついています。
最大128本のPCIe Gen5レーン、8チャンネルメモリ対応という強力なスペックを引っ提げ、W890プラットフォームと共に登場予定。このパワー、もはや個人用PCではなく、小さなデータセンターを作れるレベルかも?
気になる発売時期は2025年が濃厚。果たしてAMDのThreadripper 7000シリーズとどんなバトルを繰り広げるのか、今後の展開に注目です!
「Granite Rapids-W」って何?Intelの新戦略をチェック!
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Intelが発表した新しいXeon Wシリーズ「Granite Rapids-W」、これが一体何なのか気になりますよね?簡単に言うと、ワークステーション向けの超高性能CPUで、最新のW890プラットフォームと組み合わせて登場予定です。これまでのXeon Wシリーズと同じように、ハイエンド向けの「Expert」モデルと、もう少し手の届きやすい「Mainstream」モデルの2種類が用意されています。
この「Expert」モデルは、128本のPCIe Gen5レーンと8チャンネルメモリに対応していて、驚異的な拡張性を誇ります。一方「Mainstream」モデルは、80本のPCIe Gen5レーンと4チャンネルメモリ対応なので、少し控えめな仕様になっていますが、それでも一般的なワークステーション用CPUと比べると十分すぎる性能です。
さらに、新しいW890チップセットも大きなポイント。これにより、PCIe Gen4のレーン数が24本追加され、よりスムーズなデータ転送が可能になります。要するに、「Granite Rapids-W」はパフォーマンスも拡張性も大幅に強化された次世代ワークステーション向けCPUなのです。
気になるのは、Intelがこの新シリーズでどんな市場戦略を狙っているのかという点。AMDの「Threadripper 7000」シリーズが最大96コアを搭載するのに対し、「Granite Rapids-W」は最大86コア。純粋なコア数ではAMDに軍配が上がりますが、Intelは新しい「Redwood Cove」アーキテクチャを採用することで、1コアあたりのパフォーマンスを大幅に向上させています。
つまり、Intelは「コア数よりも効率重視」の路線を取っているということ。これは、実際のワークステーション用途では非常に重要なポイントで、特定のプロフェッショナル向けソフトウェアではIntelのアーキテクチャがより優位に働く可能性もあります。
「Granite Rapids-W」は、単なるスペック競争ではなく、Intelの技術力と市場戦略がしっかり反映されたシリーズと言えそうですね。
圧倒的パワー!128 PCIe Gen5レーン&8チャンネルメモリの実力
「Granite Rapids-W」の「Expert」モデルは、128本のPCIe Gen5レーンと8チャンネルメモリに対応しています。この数字だけを見るとピンとこないかもしれませんが、簡単に言えば「とんでもない拡張性と処理速度」です。
まず、PCIe Gen5とは何かというと、最新のデータ転送規格で、前世代のGen4と比べて約2倍の速度を誇ります。これが128本もあるということは、超高速なSSDやGPUを大量に接続しても、ボトルネックが発生しにくいということ。例えば、4Kや8K動画編集、AIトレーニング、ハイエンド3Dレンダリングなど、超重量級の作業もサクサクこなせるわけです。
そして、8チャンネルメモリ。一般的なPCが2チャンネルや4チャンネルメモリを採用しているのに対し、「Granite Rapids-W」はその倍以上。つまり、メモリ帯域が大幅に広がり、大量のデータを同時に処理できるようになります。特に、科学技術計算やシミュレーションなど、メモリを大量に使う用途では大きなアドバンテージになります。
また、「Granite Rapids-W」は新しいLGA 7529ソケットを採用する予定で、過去のXeon Wシリーズとは互換性がありません。これは少し痛いポイントですが、その分、電力供給や冷却性能が大幅に改善されている可能性が高いです。高性能なCPUほど熱を持ちやすいため、これまで以上に安定した動作が期待できます。
ただし、競争相手となるAMDの「Threadripper 7000」シリーズも侮れません。最大96コア&192スレッドという圧倒的な並列処理性能を誇り、PCIe Gen5レーン数も128本と同等。結局のところ、どちらのCPUを選ぶかは用途次第ということになりそうです。
とはいえ、Intelが得意とする「高いシングルスレッド性能」と「安定したプラットフォーム設計」は、クリエイターやエンジニアにとって大きな魅力です。「Granite Rapids-W」が登場することで、ワークステーション市場はさらに激戦区になりそうですね。
発売はいつ?最新Xeon Wシリーズの登場時期を予想!
「Granite Rapids-W」がどれだけスゴイかは分かったけれど、一番気になるのは「いつ買えるの?」という話ですよね。Intelはまだ正式な発売日を発表していませんが、2025年内に登場する可能性が高いと言われています。
過去のXeon Wシリーズのリリース時期を振り返ると、例えば「Sapphire Rapids」シリーズは2023年に登場しました。それを考えると、次世代モデルとなる「Granite Rapids-W」が2025年に発売されるのは妥当なスケジュールです。特に、Intelの最新製造プロセス「Intel 3」ノード(旧称7nmプロセス)が本格的に稼働し始めていることを考えると、大幅な遅延はなさそうです。
ただし、Intelはここ数年、製造プロセスの遅れに悩まされてきた企業でもあります。例えば、10nmプロセスの開発が長引いた影響で、競争力のあるCPUを出せなかった時期もありました。そのため、「Granite Rapids-W」も何らかの理由で発売が遅れる可能性はゼロではありません。
もう一つ気になるのは、価格です。前世代の「Sapphire Rapids」は最上位モデルが約5,889ドル(約88万円)と非常に高価でした。「Granite Rapids-W」も、さらに性能が向上していることを考えると、同じかそれ以上の価格帯になるかもしれません。
とはいえ、発売後すぐに飛びつくのではなく、少し待つことで価格が安定する可能性もあります。特に、AMDの「Threadripper 7000」シリーズと直接競争することで、価格競争が発生するかもしれませんね。
今後の正式発表を待ちつつ、ワークステーションのアップグレード計画を立てておくと良さそうです。「Granite Rapids-W」は、2025年のワークステーション市場を大きく変える存在になるかもしれません!
Source:WCCFtech