AMDのRyzenを使っているなら、「PBO(Precision Boost Overdrive)」をオンにするだけでパフォーマンスがグンと上がるって知ってた?
PBOは、CPUが自動でパワーとクロック速度を調整してくれる便利機能。でも意外と「デフォルトではオフ」のままの人が多いんです。もったいない!
とはいえ、何も考えずにオンにすると熱問題でCPUがアツアツに…。今回は、PBOのメリットと注意点を分かりやすく解説していきます!
PBOって何?—名前はサイバーパンク風、でも超実用的!
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「PBO(Precision Boost Overdrive)」って聞くと、未来のハッカーが使う秘密の技みたいですよね。でも、これはAMD RyzenのCPUに備わっている、めちゃくちゃ便利なパワーアップ機能なんです。
簡単に言うと、PBOをオンにするとCPUが自動でパワーを調整してくれて、より高いクロック速度を出せるようになります。通常、CPUは安全な範囲内で動作するように設定されていますが、PBOを使うとその制限が緩和されて、最大限のパフォーマンスを引き出せるんです。
しかも、これを実現するために難しい設定は一切不要!PBOをオンにするだけで、CPUが自分で「今どれくらい頑張れるか?」を判断して、電力やクロック速度を調整してくれます。つまり、従来のオーバークロックみたいに細かい設定をしなくても、自動で最適なチューニングをしてくれるってわけです。
特にRyzen 9000シリーズでは、PBOを使うことで目に見えて性能アップが期待できます。ゲームをやる人も、動画編集をする人も、PCをフル活用したいなら、この機能を知らないと損ですよ。
ただし、いいことばかりじゃありません。PBOを使うとCPUがより高いパフォーマンスを発揮する分、発熱も増えます。つまり、冷却性能がしょぼいと、せっかくのパワーアップも台無しに…。それでは次に、PBOの具体的な設定方法を見ていきましょう!
たった一つの設定で、あなたのRyzenが覚醒する!
PBOをオンにする方法は超シンプル!UEFI BIOSの設定をちょこっと変えるだけで、あなたのRyzenは今よりもっとパワフルに動いてくれるんです。
まずPCを再起動してBIOS画面を開きます。マザーボードによって多少違いはありますが、「Precision Boost Overdrive」または「PBO」という項目を探して「Auto」から「Enabled(有効)」に変更すればOK。これだけで、CPUのパフォーマンスがグッと上がるんです!
ただし、PBOをオンにするとCPUの電力制限が緩くなるので、その分発熱量も増えます。特に純正の空冷クーラーを使っている場合は、温度管理に注意が必要です。理想は240mm以上の水冷クーラーを使うこと。もし空冷でいくなら、大型ヒートシンク付きの高性能モデルを選んでください。
また、「PBOをオンにしたらすぐに効果が出るの?」と思うかもしれませんが、これはCPUの動作状況によります。軽い作業中はそこまで変化を感じにくいですが、ゲームや動画編集のように負荷がかかる作業をすると、PBOの恩恵をしっかり実感できるはずです。
ちなみに、PBOにはさらに細かく調整できる「PBO2」という機能もあります。これを使えば、電圧を抑えつつクロックを上げる「Curve Optimizer」などの設定が可能になりますが、初心者はまずシンプルにPBOをオンにするだけでOK!
せっかくのRyzen、持っているポテンシャルを最大限に引き出してあげましょう。ただし、次に紹介する「落とし穴」には要注意です!
でもちょっと待った!PBOの落とし穴と最適な使い方
PBOをオンにすると「CPUがパワーアップするなら、すぐやるしかない!」と思うかもしれませんが、ちょっと待ってください!便利な機能ですが、いくつかの注意点もあるんです。
まず一番の問題は「発熱」です。PBOをオンにするとCPUがより高いクロックで動作するようになり、その分熱もガンガン出ます。純正の空冷クーラーや小型の簡易水冷だと、冷却が追いつかずサーマルスロットリング(温度が上がりすぎて逆に性能が落ちる現象)が発生する可能性が…。これでは本末転倒ですよね。
じゃあどうすればいいのか?答えは簡単。「しっかりした冷却を用意すること」です。おすすめは240mm以上の簡易水冷クーラー。予算を抑えたいなら、大型の空冷クーラーでもOKですが、できるだけ冷却性能の高いモデルを選びましょう。
次に気をつけるべきなのは「消費電力の増加」です。PBOをオンにすると、CPUがより多くの電力を使うようになります。特に高性能なRyzen 9シリーズでは、消費電力が一気に跳ね上がることも。電気代が気になる人や、電源ユニットの容量がギリギリな人は要チェックです。
そしてもう一つ、「PBOが万能ではない」という点も覚えておきましょう。たしかに性能は向上しますが、すべての作業で劇的な変化があるわけではありません。特に最新のハイエンドモデル(Ryzen 9 9950Xなど)では、もともとパワーが十分あるので、PBOの恩恵をそこまで感じないこともあります。
「それでもPBOを試したい!」という人は、まずは標準設定のままオンにして、温度や動作状況をチェックしてみましょう。そして、もし問題がなければ、さらに細かい調整(PBO2のCurve Optimizerなど)を試してみるのもアリです。
PBOは、使いこなせば強力な武器になる一方で、適切な冷却環境がないと逆効果になることも。しっかり準備して、Ryzenの真の力を引き出してあげてください!
Source:XDA