Armが「自社でCPUを作るかも?」と噂されています。え、今までは設計だけじゃなかったの?と思ったあなた、そうなんです。これまでArmはAppleやQualcommなどに技術を提供する側でした。

ところが今回、親会社のソフトバンクがAmpereを買収することで、Arm自身がチップを作る動きが加速するかもしれないのです。でも、それって今のパートナー企業と競合しちゃわない…?と、業界はざわついています。

この動きが市場をどう変えるのか、そしてAMDやQualcommはどう反応するのか?気になる展開をチェックしていきましょう!

ArmがCPU市場に参入!? その背景とは

Armといえば、スマホやタブレットの頭脳となるチップの設計をしてきた企業ですが、どうやら「自分たちでCPUを作っちゃおう!」という大胆な動きを見せています。この変化の裏には、親会社ソフトバンクの戦略があるようです。

ソフトバンクは最近、Ampere Computingという会社を約65億ドル(約9700億円)で買収しました。AmpereはArmベースのサーバー向けプロセッサを作っている会社で、データセンターやAI市場での需要が高まっています。これを手に入れたことで、Armは「じゃあ、うちも本気でCPUやってみる?」という気持ちになったのかもしれません。

実は、Armが自社製のチップを作る話は以前からウワサされていました。でも、ここへきて本格的に動き出したのは、AI市場が急成長しているから。最近のAIブームで、高性能なチップの需要が爆発的に増えていて、Armとしても「設計だけじゃなくて、売るところまでやったほうが儲かるんじゃない?」と考えているのでしょう。

ただ、これは一筋縄ではいかない話です。今までArmは「みんなに技術を提供する中立的な存在」として信頼されてきました。でも、自分たちでチップを作り始めたら、AppleやQualcomm、AMDなどのパートナー企業とバッティングしてしまうかもしれません。

業界の勢力図が変わるかもしれない大きな動き。果たしてArmの決断は成功するのでしょうか?それとも大きなリスクとなるのでしょうか?

業界大混乱?パートナー企業はどう動く?

Armが自社でCPUを作るとなると、一番困るのは今までのパートナー企業たちです。だって、これまで「みんなに設計を提供します!」と言っていた会社が、いきなり「うちもチップ売ります!」って言い出したら、ちょっと待ってよ!ってなりますよね。

特に影響を受けそうなのが、QualcommやAMDといった企業です。Qualcommはスマホ向けチップ、AMDはサーバー向けチップでArmの技術を活用しています。でも、Arm自身がチップメーカーになるなら、彼らにとっては「競争相手が増えた!」ということになります。

実際、Armはすでに「こっそり」動き始めているようです。報道によると、Armはパートナー企業の社員を引き抜こうとしているらしいんです。これって、いよいよ本気でやるつもりなんじゃ…?という感じがしますよね。

もちろん、これに対してパートナー企業も黙ってはいません。例えばQualcommは、Armに依存しない新しい技術を模索する動きを見せています。また、最近注目されている「RISC-V」というオープンソースのチップ設計技術が、Armから離れたい企業たちの新たな選択肢になる可能性もあります。

つまり、Armが自社でチップを作ることで、業界全体のバランスが崩れるかもしれないんです。これまで「みんなの技術屋さん」だったArmが、「自分もプレイヤーになります!」と宣言したことで、パートナー企業たちは対応を迫られることになりました。

果たしてこのまま、Armとパートナー企業たちの関係はこじれてしまうのか?それとも、うまく共存する道を見つけるのか?今後の動きに注目です!

これってリスク?それとも大チャンス?

さて、Armが自社製のCPUを作るとなると、これはリスクなのか、それともビジネス的に大きなチャンスなのか?この点について考えてみましょう。

まず、リスクとして考えられるのは「お得意様を失う可能性がある」ということです。今までAppleやSamsung、Nvidia、AMDなどの企業がArmの技術を使ってきました。でも、「お前、うちらのライバルになるんか?」と不信感を持たれたら、「もうArmの技術は使わん!」となってしまうかもしれません。そうなると、Armのビジネスモデルが崩れてしまいます。

もう一つのリスクは、市場の競争が激しすぎること。IntelやAMD、Nvidia、そして新興のRISC-V陣営がひしめく中で、「じゃあ、Armも参戦します!」と言っても、そう簡単には勝てません。特にデータセンター向けチップ市場では、NvidiaがAI向けGPUで圧倒的な存在感を放っていますし、IntelやAMDもすぐにはシェアを譲らないでしょう。

でも、一方で大きなチャンスもあります。今、AI市場は爆発的に成長していて、新しいチップの需要が急増中。特に、AI処理に特化したカスタムチップは「のどから手が出るほど欲しい!」という企業が多いんです。ここでArmが独自のチップを投入できれば、新たなビジネスチャンスが広がるかもしれません。

さらに、ソフトバンクの後押しも大きいです。ソフトバンクはAIやデータセンター分野に大規模な投資をしていて、Armがこの分野で成功すれば、グループ全体の成長につながります。最近の報道によると、Broadcomと協力してAI向けのカスタムチップを開発する話もあるようで、「Arm×AI」の未来はかなり面白くなりそうです。

結局のところ、この動きが成功するかどうかは、Armがどれだけうまく立ち回れるかにかかっています。パートナー企業との関係をどう調整するのか、市場でどんなポジションを狙うのか。Armの次の一手に、注目が集まっています!

Source:techradar