Linuxしか使わないぞ!と決めていたのに、気づけばWindowsが必要になることってありますよね。
でも、いざWindowsをUSBに入れようとすると、Linuxユーザーにはちょっと面倒くさい…。普通のディスク書き込みツールが使えないので、一工夫が必要です。
今回は「WoeUSB」というツールを使って、Linux環境でWindowsのインストールUSBを作る方法を紹介します!コマンドが少し出てきますが、手順通りに進めれば意外と簡単ですよ。
まずは準備!WoeUSBをインストールしよう
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LinuxでWindowsのインストールUSBを作るには、「WoeUSB」というツールが必要になります。これがないと始まらないので、まずはサクッとインストールしていきましょう!
今回の手順は、Ubuntu系(UbuntuやLinux Mintなど)を使っている人向けです。他のディストリビューションでも使えますが、インストール方法が少し違うことがあるので、適宜調べてみてくださいね。
まず、ターミナルを開いて以下のコマンドを入力します。
sudo add-apt-repository ppa:tomtomtom/woeusb
このコマンドを実行すると、WoeUSBのリポジトリが追加されます。次に、パッケージリストを最新の状態にするため、以下のコマンドを入力します。
sudo apt update
これが終わったら、いよいよWoeUSBをインストールします。
sudo apt install woeusb
インストールが完了したら、「woeusbgui」や「woeusb」というコマンドが使えるようになっているはずです。ここまでできたら、準備はOK!次はUSBメモリを用意して、Windowsのインストールメディアを作る準備をしていきますよ。
もし途中でエラーが出た場合は、リポジトリの追加やパッケージのアップデートがちゃんとできているか確認してみてください。特に「add-apt-repository」が使えない場合は、以下のコマンドで「software-properties-common」を入れておくと解決することが多いです。
sudo apt install software-properties-common
さあ、WoeUSBの準備ができたら、次はUSBメモリをセットして書き込み準備をしていきますよ!
USBを見つけて確認!間違えるとデータが消えるので注意
WoeUSBのインストールが終わったら、次はUSBメモリをセットして、ちゃんと認識されているか確認します。ここでミスると、間違って大事なデータが入ったHDDを消してしまう…なんて悲劇が起こるので、慎重にいきましょう!
まず、USBをまだ挿さない状態で以下のコマンドを実行します。
lsblk
このコマンドは、接続されているストレージデバイスの一覧を表示するものです。ここで現在のディスクの状態を確認しておきます。
次に、USBメモリを挿して、もう一度「lsblk」を実行してみましょう。さっきのリストになかった新しいデバイスが増えているはずです。それが、今回Windowsを入れるUSBメモリです!
例えば、表示されるデバイス名が「sdb」だった場合、このUSBメモリは「/dev/sdb」として認識されていることになります。ここで絶対に間違えてはいけないのが、PC本体のHDDやSSDを選ばないこと!
もし「sda」や「nvme0n1」みたいなデバイス名を誤って選んでしまうと、最悪の場合Linuxごと吹き飛んでしまいます。慎重に、慎重に確認しましょう。
念のため、「lsblk」の出力結果をじっくり見て、USBメモリの容量が合っているかもチェックしておくと安心です。たとえば、16GBのUSBメモリなら、「SIZE」欄に「16G」と表示されているはずです。
しっかりUSBメモリのデバイス名を確認できたら、いよいよWindowsを書き込んでいきます!
いざ実行!コマンド1つでWindowsインストールメディアを作成
USBメモリの確認ができたら、いよいよWindowsのインストールメディアを作成していきます。ここが一番の山場ですが、実はコマンド1つでできちゃいます!
まず、WindowsのISOファイルをダウンロードしておきましょう。Microsoftの公式サイトから入手できます。「Windows 11 ISO」などで検索すればすぐ見つかるはずです。
ISOファイルを準備したら、次のコマンドでWindowsをUSBに書き込みます。
sudo woeusb --target-filesystem NTFS --device '/path/to/file.iso' /dev/sdX
ここで「/path/to/file.iso」の部分は、ダウンロードしたWindowsのISOファイルのパスに置き換えてください。「/dev/sdX」の「X」の部分は、さっき確認したUSBメモリのデバイス名(たとえば「sdb」)に変更してくださいね。
もしパスを手入力するのが面倒なら、ISOファイルをターミナルにドラッグ&ドロップすると、自動でパスが入力されます。これは地味に便利な裏ワザです!
エンターを押すと、USBへの書き込みが始まります。処理が終わるまで数分〜十数分かかるので、コーヒーでも飲みながら待ちましょう。
完了したら、USBを抜き差しして認識されるか確認し、PCを再起動してUSBから起動できるか試してみましょう。BIOSの設定で「USBブート」を有効にする必要があるので、うまくいかない場合はBIOSの設定を見直してみてください。
これで、Linux上でWindowsのインストールUSBを作成する手順は完了です!あとはWindowsをインストールするだけ。お疲れさまでした!
Source:Neowin