MicrosoftがWindows DefenderのVPN機能を2月28日で終了すると発表しました。……え、そもそもそんな機能あったの?

実はWindows DefenderにはひっそりとVPN機能が搭載されていたのですが、あまりにも認知度が低く、ほとんど使われていなかったとのこと。結果、「誰も使わないなら要らないよね?」とMicrosoftが決断したわけです。

とはいえ、ユーザーが使わなかった理由は「必要なかった」のか、それとも「知らなかっただけ」なのか……この決定、果たして正しいのでしょうか?

知られざる機能、静かに消える ? Windows DefenderのVPNとは?

Windows Defenderといえば、Windowsに標準で搭載されているウイルス対策ソフトですよね。パソコンを使っていれば、いつの間にかアップデートされていたり、「ウイルスは検出されませんでした」と静かに仕事をしてくれていたりする、いわば縁の下の力持ち的存在です。

でも、そのWindows DefenderにVPN機能があったこと、知っていましたか?……ほとんどの人が「え、そんなのあったの?」という反応をすると思います。実はMicrosoft、ひっそりとVPNサービスを提供していたんです。しかし、あまりにも存在感が薄かったためか、ついに「もうやめます」と決断したわけですね。

そもそもVPNとは「バーチャル・プライベート・ネットワーク」の略で、インターネット通信を暗号化してプライバシーを守る仕組みのこと。たとえば、公共のWi-Fiを使うときにVPNを使えば、通信が盗み見られるリスクを減らせるし、特定の国でブロックされているサイトにもアクセスできるようになります。セキュリティ意識の高い人や、海外のコンテンツを楽しみたい人にとっては便利な機能なんです。

ところが、Windows DefenderのVPNはそんな便利な機能だったにもかかわらず、なぜか全然話題にならなかったんですよね。Microsoftもそこまで積極的に宣伝していたわけではなく、設定画面の奥深くにひっそりと隠れていたため、多くのユーザーがその存在を知らずに過ごしていたようです。

結果、「知られないまま、使われないまま、終わる」という、ちょっと寂しい結末に。Windows DefenderのVPNが静かに幕を下ろす日は、2025年2月28日。知らないうちに生まれ、知らないうちに消えていく機能って、意外と多いのかもしれませんね。

使われなかった理由とは? ? そもそも存在すら知られていなかった?

「こんな機能があったなんて知らなかった!」という驚きの声が多いWindows DefenderのVPNですが、なぜここまで認知度が低かったのでしょうか?その理由は、ズバリ「Microsoftがほぼ宣伝しなかったから」に尽きます。

通常、新しい機能が追加されると、大々的に告知が行われたり、ポップアップで「新機能を試してみよう!」と案内が出たりしますよね。でも、Windows DefenderのVPNにはそんな派手なプロモーションは皆無。設定画面の奥深くにひっそりと存在していたため、意識的に探さない限りたどり着けなかったのです。

さらに、VPNといえば、NordVPNやExpressVPNといった専用のサービスがすでに市場を席巻していました。これらのVPNは、速度が速く、海外の動画配信サービスにもアクセスできるなど、豊富な機能が魅力。対して、Windows DefenderのVPNは「基本的なVPN機能はあるけれど、それ以上の特徴はなし」というシンプルなものだったため、わざわざ使う理由がなかったのかもしれません。

加えて、Windows DefenderのVPNは、すべてのユーザーが自由に使えたわけではなかったんです。Microsoftアカウントと連携し、一部の条件を満たさないと利用できなかったため、実際に使える人が限られていたのも影響しているでしょう。「知らなかったし、知っていても使えなかった」という、まさに影の薄い機能だったわけですね。

そんなわけで、「そもそも知られていなかった」「知っていても使いにくかった」「他にもっと優れたVPNがあった」の三重苦が重なり、多くの人にスルーされる運命をたどったWindows DefenderのVPN。Microsoftとしても、使われていない機能を維持するのはコストがかかるため、今回の決断に至ったのでしょう。

とはいえ、「知られていなかったから使われなかった」だけなのか、それとも「知っていても使う価値がなかった」のかは、ちょっと気になるところですね。

Microsoftの決断は正しいのか? ? ユーザーはどう思っている?

Windows DefenderのVPNが終了する理由は「ほぼ使われていなかったから」。でも、そもそも「知られていなかっただけ」なら、もう少しアピールすれば使う人も増えたのでは?という疑問が浮かびますよね。Microsoftの決断は果たして正しかったのでしょうか?

SNSや掲示板を見てみると、意外と「え、そんな機能あったの?」「知らなかったから、使ってみたかったのに!」という声がちらほらあります。知らなかったけれど、もし知っていたら試したかもしれない……そんな人は少なくないようです。

ただ、一方で「どうせ無料VPNって制限多いでしょ?」「Windows Defenderはセキュリティだけやってくれればいい」という冷静な意見も。実際、市場にはすでに優秀なVPNサービスが多く存在しており、Windows DefenderのVPNが特別優れていたわけではないため、利用者が増えたとしても大成功とはいかなかったかもしれません。

また、MicrosoftがVPN事業を本格的に展開するつもりがなかった可能性もあります。VPNサービスには運用コストがかかるうえ、セキュリティやプライバシーの管理も重要です。中途半端に続けるくらいなら、いっそやめてしまおう、という判断だったのかもしれませんね。

結局のところ、Windows DefenderのVPN終了は「残念」と感じる人もいれば、「まあ、なくても困らないよね」と思う人もいる、そんな微妙な話。Microsoftとしては、リソースをより重要な機能に集中させるつもりなのかもしれません。

でも、こういう隠れ機能って、実はまだまだ他にもありそうですよね。今回の件をきっかけに、「Windowsの知られざる機能」を探してみるのも面白いかもしれませんよ!

Source:Gizchina