長年にわたりMicrosoft Storeを使おうとすると「エラー0x80131500」が発生し、謎の「Try that again」メッセージが表示される――そんな厄介な問題がついに解決しました。

このバグ、なんと2019年にはすでに報告されていて、Windows 11どころかそれよりも前から存在していたというから驚きです。6年もの間「もう少し待って!」と言わんばかりのメッセージに悩まされてきた人も多いはず。

Microsoftは今回、ようやく正式に4つの解決策を発表。ストアアプリのリセット、更新チェック、トラブルシューティング、そしてTLS設定の変更がその方法です。果たして、これで本当に「Try that again」とはサヨナラできるのでしょうか?

6年もの間、ユーザーを悩ませたエラーコード「0x80131500」

Microsoft Storeを開こうとしたら「エラー 0x80131500」が出て、「Try that again(もう一度試してください)」という謎のメッセージ。何度試してもダメで、「いや、そっちがもう一度試して?」と言いたくなった人も多いはずです。

実はこのエラー、2019年にはすでに報告されていたという歴史の長い問題です。Windows 11が登場したのが2021年なので、少なくともそれより2年以上前から存在していたことになります。それなのに、2025年3月になるまでMicrosoftが正式な対処方法を発表しなかったというのは驚きですよね。

このバグのやっかいな点は、原因がはっきりしないことでした。突然Microsoft Storeが使えなくなり、再起動しても直らない。アカウントを作り直しても、アンチウイルスをオフにしても、セーフモードで試してもダメ。もうお手上げ状態だったわけです。

過去には、あるユーザーが「新しいWindowsアカウントを作ったら直った!」と報告したこともありました。でも、これも根本的な解決ではなく、しばらくするとまたエラーが出るというイタチごっこ。これだけ長期間にわたって修正されなかったのは、Microsoft Storeの利用者が少ないからなのでは?という説までささやかれていました。

そんな問題にようやく終止符が打たれることになりました。6年越しにMicrosoftが公式に発表した4つの解決策で、「Try that again」との戦いはついに決着するのでしょうか?

Microsoftがようやく発表した4つの解決策とは?

今回、Microsoftが発表した対処法は4つ。どれも比較的簡単に試せる方法ですが、エラーの原因が人によって違うらしく、どれが効くかはケースバイケースのようです。

1つ目は、Microsoft Storeアプリのリセット。これは「設定」→「アプリ」→「インストール済みアプリ」からMicrosoft Storeを選び、「詳細オプション」を開いて「リセット」を押すだけ。まるで「ちょっと疲れたから一回寝るわ」と言わんばかりの方法ですが、意外とこれで直ることもあるみたいです。

2つ目は、アプリの更新チェック。Microsoft Store自体が古いバージョンだとエラーが出ることがあるので、最新の状態にしておくのが大事です。アプリがアップデートをサボっていたせいでエラーが出ていたなら、「もっと早く言ってよ!」という気持ちになりますよね。

3つ目は、Windows 10限定ですが、Microsoft Storeのトラブルシューティングツールを使う方法。ただし、これはWindows 11では使えません。Windows 10ユーザー限定の救済措置ということで、「Windows 11にアップグレードしないでよかった!」と思う人もいるかもしれませんね。

そして最後、4つ目の方法は「TLS設定の変更」。これは少し専門的ですが、要はインターネットの暗号化通信の設定をいじるというものです。「インターネットのプロパティ」を開いて「詳細設定」タブを選び、「TLS 1.2」と「TLS 1.3」のチェックを入れ、「TLS 1.0」と「TLS 1.1」は無効にします。Microsoftいわく、これで通信の問題が解決することもあるとか。

この4つの方法のうちどれかが当たれば、長年の「Try that again」地獄から解放されるかもしれません。ついにMicrosoftが本気を出した今、エラー 0x80131500は歴史の彼方へ消え去るのでしょうか?

そもそもMicrosoft Store、使ってる人いる?

正直なところ、このバグが6年間も放置されていたのは「Microsoft Storeの利用者が少ないからでは?」という疑惑があります。

Windowsユーザーの多くは、ソフトを公式サイトや他のストアから直接ダウンロードするのが当たり前になっていますよね。Google Chromeをインストールするのに、わざわざMicrosoft Storeを開く人はほぼいません。ゲームならSteamやEpic Games、ソフトウェアなら開発元の公式サイトから直接ダウンロードしたほうが早いですし、Microsoft Storeの出番は意外と少ないんです。

実際、Microsoft Storeは過去にも「アプリのラインナップが貧弱」「動作が重い」「必要なものが見つからない」と散々な評価を受けていました。そのため、「Microsoft Storeを開くのはWindowsの初期設定が終わったときだけ」という人も多いのではないでしょうか。

今回のバグ修正で、Microsoft Storeの使い勝手が向上するのか、それとも「そもそも使わないから関係ない」となるのかは、ユーザー次第かもしれません。ただ、少なくとも「Try that again」との戦いは終わりを迎えたようです。

これを機にMicrosoft Storeが「使えるストア」に生まれ変わるのか、それともやっぱり誰も気にしないのか。今後の展開がちょっと気になりますね。

Source:techradar