パソコンを使っていると、なんだか動作が遅くなることってありますよね。ソフトをたくさん開いているからかな?なんて思っていたら、実はWindows 11の「ひそかな仕組み」が原因かもしれません。

最近の調査で、Windows 11の最新アップデート(24H2)が、ユーザーが気づかないうちにシステムのパフォーマンスを抑えてしまうことがあると判明しました。特にアプリを最小化したときにCPUの動作が大幅に遅くなるというのです。

「え、それって問題じゃない?」と思いますよね。果たして、この仕様は意図的なものなのか、それともバグなのか?気になる詳細をチェックしてみましょう!

なんかパソコンが遅い…その原因、Windows 11かも?

最近、「なんかパソコンが遅いなぁ」と感じることはありませんか?アプリをたくさん開きすぎたかな?ウイルスでも入った?と思うかもしれませんが、実はWindows 11の最新アップデート(24H2)が密かにシステムの動作を遅くしている可能性があるんです。

特に問題になっているのは、何か作業をしている最中ではなく、アプリを最小化したとき。普通ならバックグラウンドでそのまま動いているはずのソフトが、知らない間に「節電モード」になり、CPUの動作が大幅に落ちることが報告されています。言い換えれば、あなたが目を離した隙に、パソコンが勝手に“省エネモード”に突入しているわけです。

これが意外と厄介で、例えば動画編集ソフトやゲームを動かしているときに、別のアプリを開いて切り替えたりすると、パフォーマンスがガクッと落ちることがあります。「なんかカクつくな?」と思ってタスクマネージャーを開いてみたら、CPUの使用率が異様に低い…そんな現象が起きているかもしれません。

実際に報告されている事例では、高性能なIntel Ultra 9 285Kを搭載したパソコンで、アプリを最小化するとCPUの動作が大幅に遅くなることが確認されています。この影響は、ベンチマークソフト「Prime95」や「7-Zip」のテストでも明らかになっており、パワフルなPCでも影響を受ける可能性があることがわかりました。

ただし、すべてのパソコンで発生するわけではないようです。例えば、前世代のIntel i9-12900KやAMDのRyzen 9 9950Xではこの問題が確認されていません。つまり、特定のCPUや環境でのみ起こる現象である可能性が高いということです。

とはいえ、「自分のパソコンも知らない間にパフォーマンスが落ちてるのでは?」と不安になりますよね。もし最近「なんか重いな」と感じたら、タスクマネージャーを開いて、CPUの動作をチェックしてみるのもアリかもしれません。

最小化するとCPUダウン!?知られざる“省エネモード”の正体

では、どうしてWindows 11の最新バージョン(24H2)はこんな挙動をするのでしょうか?実は、この現象はMicrosoftが意図的に導入した「省エネ機能」の可能性があります。

最近のパソコンは、消費電力を抑えるためにアイドル状態になると自動的にパフォーマンスを落とす仕組みが組み込まれています。スマホの画面を消すとバッテリーの消費が抑えられるのと同じイメージですね。ただ、今回の問題は「アプリを最小化しただけでCPUの動作が制限される」という点です。

例えば、動画編集や3Dレンダリングのような重い作業をしている場合、ソフトを開いている間はフルパワーで動作するのに、ちょっと別の作業をしようとアプリを最小化した途端、CPUの動作がガクッと落ちるのです。これでは、バックグラウンドで処理を続けたいユーザーにとっては非常に不便ですよね。

さらに問題なのは、この省エネモードがいつ・どのように発動するのかが明確になっていないことです。例えば、タスクマネージャー上では「省電力モード」などの表示は特になく、見た目上は特に異常がないように見えることも。これが「気づかないうちにパソコンが遅くなる」原因になっているのです。

この機能が意図的なものなのか、それともバグなのかはまだはっきりしていません。ただ、MicrosoftはこれまでもWindows 11のアップデートで「知らないうちに新しい仕様を追加していた」というケースが何度かありました。今回の件も、ひっそりと追加された新機能が思わぬ問題を引き起こしているのかもしれません。

いずれにせよ、この仕様が今後のアップデートで改善されるのか、それともユーザー側で設定を変更できるようになるのかは、引き続き注目したいところですね。

どうすればいい?対策と今後のアップデートに期待

では、「うちのパソコンもこの現象が起きてるかも…」と思った場合、どうすればいいのでしょうか?現時点では、Microsoftから正式な修正パッチは出ていませんが、いくつか試せる対策があります。

まず、タスクマネージャーを開いて、アプリを最小化したときのCPU使用率をチェックしてみましょう。もし大幅に下がるようなら、今回の問題に影響を受けている可能性があります。

次に試せるのは、電源設定の見直しです。「設定」→「システム」→「電源とバッテリー」から「高パフォーマンス」モードに変更してみると、CPUの動作が制限されにくくなることがあります。ただし、これでも完全に問題が解決するとは限りません。

また、BIOSの設定を確認するのも有効かもしれません。特に最近のIntel製CPUでは、「Cステート」や「Eコアの動作」を調整することで、省電力モードの影響を受けにくくなることが報告されています。もし設定に詳しい方は試してみる価値がありそうですね。

とはいえ、これはあくまで応急処置。根本的な解決には、Microsoft側の対応が必要です。今後のアップデートでこの問題が改善されるのか、それとも設定でオン・オフを切り替えられるようになるのか、公式の発表を待ちたいところです。

もし「うちのパソコンも動作が遅くなってるかも!」という人は、今後のアップデート情報をチェックしつつ、一時的な対策を試してみてくださいね。

Source:Neowin